「AIに仕事を奪われる」は本当?エンジニアがなくならない理由と、未経験・経験者が目指せるキャリア戦略

はじめに:なぜ「仕事がなくなる」と言われるのか
「AI 仕事 なくなる」。こうした検索ワードが増えているのは、多くの人が漠然とした不安を抱えている証拠です。
ここ数年、AI(LLM:大規模言語モデル)の進化は衝撃的です。「Webサイトを作って」と言えばコードが出力され、インフラ構成まで提案されます。それを見て、これからエンジニアを目指す人、あるいは現役エンジニアさえも、こう感じるのは自然なことです。
「もう人間が学ぶ意味はないのでは?」
「自分の仕事は数年後に消滅するのでは?」
実際、野村総合研究所とオックスフォード大学の共同研究によれば、日本の労働人口の約49%が、技術的にはAIやロボットで代替可能(参照)とされています。約半数の仕事がAIに置き換わる可能性があるという調査結果を見れば、不安になるのも当然でしょう。
でも、ちょっと待ってください。本当に仕事は「なくなる」のでしょうか?
私たち(ナレッジビーンズ株式会社)の答えは明確です。
エンジニアは消えません。むしろ、可能性がさらに広がっていきます。
AIの進化によって、「エンジニアという仕事は、終わるのか? それとも進化するのか?」そんな疑問を持つ人が増えています。
実はこの問い、未経験の方にとっては「チャンス」になり、経験者にとっては「価値が跳ね上がる分岐点」でもあります。
本記事ではまず、AI時代に「未経験者」と「経験者」それぞれがどんな選択をすると強くなれるのかを見ていきます。
その先で、「AIが市場をどう変化させるのか」、「AIの弱点」、「AI時代の人間の役割」などを深掘りしていきます。
この記事を読み終わる頃には、AIに対する漠然とした不安は消え、「AIがあるからこそ、自分の価値を最大化できる」という確信に変わっているはずです。
- はじめに:なぜ「仕事がなくなる」と言われるのか
- 1.【未経験の方へ】AI時代にエンジニアになるという選択
- 1-1. 未経験でも成立する理由
- 1-2. なぜ、ナレッジビーンズは「未経験者」を採用し続けるのか
- 「AIが立ち入れない領域」は確実に存在する
- あなたは「タイピングするため」ではなく「現実を知るため」に雇われる
- 「AIと競争しない」ための、唯一の方法
- 1-3. ナレッジビーンズの研修制度:「AIにできない『責任』を持てるエンジニア」を育てる
- 2.【経験者の方へ】AI時代のキャリアの再設計
- 2-1. 経験者が直面するAI時代の違和感
- 2-2. 「コードを書く人」から「任せられる人」へのシフト
- 2-3. あなたの「経験」は、AIには決してコピーできない資産になる
- 「経験」こそが、あなたの最強の武器になる
- 若手を導く「メンター」としての価値が高まる
- 2-4. AI時代に成長できる環境とは?
- 3. AIは何を変えるのか? 強みと市場へのインパクト
- 3-1. AI(LLM)の3つの強み
- 3-2.「ジェボンズのパラドックス」:効率化は「期待値」を引き上げる
- AIによる効率化は仕事を減らすのではなく、より多くのことを可能にする
- 歴史的事例:クラウド・コンパイラの登場もエンジニアの仕事を減らさなかった
- 3-3. ジェボンズのパラドックスの具体例
- 「プロトタイプ」の基準が上がり、エンジニアの役割が変わった
- 以前はニッチだったものが、実現可能になった
- AIによって生まれる新たな仕事
- 3-4. 市場へのインパクトの具体例
- 「AIのせいでエンジニアの仕事が減る」は本当か? 海外市場から読み解く
- 4. エンジニア視点で見る、AI(LLM)の「技術的限界」:8つの構造的な弱点
- 4-1. システム全体を「理解」していない
- 4-2.「分散システムの現実」を知らない
- 4-3. アーキテクチャ設計ができない
- 4-4. セキュリティ意識がない
- 4-5. 運用・監視の視点がない
- 4-6. テストが「ハッピーパス」ばかり
- 4-7. コストとパフォーマンスを「体感できない」AIと、人間への影響
- 4-8. 最大の問題:「自信満々で間違える」
- 5. 人間だからこそ価値のあるエンジニアの役割
- 5-1. 全体像を把握する力:AIにはできない人間の視点
- 5-2. 設計判断と価値判断:AIに代えられない意思決定
- 5-3. 複雑システムの理解と統合:人間だから可能な対応
- 5-4. 運用と信頼性の勘所:現場で磨かれる人間の知恵
- 5-5. セキュリティとプライバシーへの洞察:AIにない倫理と判断
- 5-6. テストと検証の深い理解:AIでは届かない洞察力
- 5-7. チーム開発と協調性:人間にしかできないコミュニケーション
- 5-8. よくある疑問への回答
- Q1:「でも、AIエージェントが勝手にバグを直してくれるのでは?」
- Q2:「いずれ『人間の経験』すら不要になるレベルに達するのでは?」
- 5-9. 結論:AIの技術的限界から、人間のエンジニアの仕事は消えない
- 6. 将来性の高いAI・ITスキルを身につけるなら
- 6-1. なぜ環境選びがすべてを左右するのか
- 6-2. ナレッジビーンズ株式会社という選択
- 【未経験者】でも安心の理由
- 【経験者】のキャリアアップを支える理由
- 7. ナレッジビーンズ株式会社:採用までのステップ
- 7-1. 未経験者向け:採用までのステップ
- 7-2. 経験者向け:採用までのステップ
- まとめ:仕事は「なくなる」のではなく、「進化」していく
- エンジニアという職を選ぶことで、「AI時代にもなくならない自分」をつくる
- 今行動すれば、10年後の自分を守れる
- まずはカジュアル面談で、あなたの可能性を一緒に探してみませんか?
1.【未経験の方へ】AI時代にエンジニアになるという選択
コードを書くことは「作業」ではない。「思考の訓練場」である。
「AIがコードを書けるなら、人間はプログラミングを学ばなくていいのでは?」
世間ではそう言われることもありますが、その考え方は誤解であり、最悪の場合、エンジニアとしてのキャリアを台無しにする危険な罠です。
なぜなら、記事の後半(第4章)で詳しく解説しますが、AIには「自信満々に嘘をつく」などの致命的な弱点があるからです。
AIが書いたコードに潜む「見えない爆弾」を見抜き、取り除くことができるのは、丁寧にコードを書いてきた人間だけです。
1-1. 未経験でも成立する理由
コーディングは「ジム(訓練場)」である
「もうコーディングは不要になる」という言説は間違いです。正しくは「単純なタイピングや定型文の記述は不要になる」です。
しかし、だからといって「学習」をスキップすることはできません。エンジニアとしての「高度な判断力」は、教科書を読むことではなく、手を動かすことでしか身につかないからです。
- 試行錯誤しながらコードを書いた経験があってこそ、「きれいなアーキテクチャ」の本質が理解できるようになります
- 自分でシステムを試して汗をかいたことがない人に、「失敗に強い設計」は作れません
- コードが「どう壊れるか」を肌感覚で知らなければ、AIが書いたコードを安全にレビューすることはできません
コーディングは、最終的なゴールではありません。それは、論理的思考力とエンジニアとしての直感を鍛えるための「ジム(訓練場)」です。
1-2. なぜ、ナレッジビーンズは「未経験者」を採用し続けるのか
多くの企業は今、静かに危険なことをしています。「ジュニアの採用を減らし、AIでその穴を埋めよう」としているのです。しかし、これは将来のシニアエンジニアを消滅させる行為です。
私たちナレッジビーンズは逆を行きます。
私たちは早期に投資し、単なる成果物ではなく「エンジニアそのもの」を育てます。これは時代遅れだからではありません。極めて「戦略的」な判断です。
AIが進化すればするほど、メンター(指導者)の価値は下がらず、むしろ高まります。なぜなら、以下の役割が必要になるからです。
- AIを「信じてはいけない場面」を教える人
- AIの提案が「なぜリスクなのか」を説明できる人
- 現実世界の制約を、コードに翻訳できる人
「AIが立ち入れない領域」は確実に存在する
「すべてのコードはいずれAIが書くようになる」というのも極端な話です。説明責任・検証・プロセス要求が厳しいため、生成物をそのまま採用しづらい領域が厳然として存在します。
- 自動車(機能安全規格 ISO 26262)
- 医療機器(IEC 62304)
- 航空宇宙(DO-178C)
- 産業制御システム
- 大規模金融(リスク管理、コンプライアンス)
これらの環境では、コードの一行一行に「説明責任」と「追跡可能性」が求められます。「AIが書いたから」では済まされません。
決定論的であり、監査可能であり、人間が完全に理解していること。この現実がある限り、人間のエンジニアが必要なくなることは、少なくとも「容易には」起こりません。
あなたは「タイピングするため」ではなく「現実を知るため」に雇われる
これからエンジニアになるあなたに伝えたい真実があります。
あなたは、コードをタイピングするために雇われるのではありません。コードを通じて、「現実世界の仕組み」を理解するのです。
プログラミングという行為を通じて、あなたは以下の4つを学びます。
- 因果関係:何を変えれば、何が起きるのか
- 正確性:1文字の間違いも許されない厳密さ
- 責任:自分が書いたものが、ユーザーにどう届くか
- 謙虚さ:自分の思い込みがいかに間違っているかを知ること
AIを使えば、この学習過程の「試行錯誤」を減らすことはできます。しかし、成長はその試行錯誤の中で積み上がるのです。
「AIと競争しない」ための、唯一の方法
私たちがあなたに提供するキャリアの物語は、「AIと競争すること」ではありません。
ゴールは、「AIに頼らずにコーディングから最終アーキテクチャーまで設計ができ、AIを使う場面で間違いを見抜ける人間になること」です。
私たちは、まだエンジニアではない人を採用します。実際にコードを書き、壊し、直し、理解してもらいます。そうやって、直感だけでなく「なぜそう判断できるのか」を説明できる思考力と経験値を育てていきます。
AIは書くスピードを上げてくれますが、私たちは「いつAIを信じてはいけないか」を教えます。
目標は、基礎からしっかり考えられるエンジニアに成長し、AIが役立つ場面では、その力を安全に活用できる判断力と責任感を持った人材になることです。
1-3. ナレッジビーンズの研修制度:「AIにできない『責任』を持てるエンジニア」を育てる
ナレッジビーンズでは、充実した研修プログラムを用意しています。
研修の特徴:
- 基礎から段階的に学べる:Python、JavaScript、SQLなどの基礎言語から、実際のプロジェクトで使える応用まで
- メンター制度:先輩エンジニアが1対1でサポート。「どこでAIを信じてはいけないか」を実践的に教えます
- 実プロジェクトでの学習:研修中から実際のプロジェクトに参加し、「現場の制約」を肌で感じながら成長できます
実は、このような「基礎を丁寧に積み上げる道」こそが、最も安全なキャリアである
将来に不安を感じている方へ。遠回りに見えるかもしれませんが、基礎から一歩ずつ学び、実務につながる理解を積み上げていくことが、結果として最も安定したキャリア戦略になります。
- 現実世界の制約に結びついたスキルは、簡単には劣化しません
- 「説明責任」に結びついたスキルは、AIに代替されません
正しくコーディングを教えるということは、「正確に思考する方法」「正しさを証明する方法」「制約の中で働く方法」を教えるということです。これらのスキルは、特定の言語やツールを超えて、一生あなたの武器になります。
もし今、「自分にもできるのか」「何から始めればいいのか」と感じているなら、まずはナレッジビーンズの未経験の方向けの採用情報をご覧ください。
2.【経験者の方へ】AI時代のキャリアの再設計
ここからは、すでに現場経験をお持ちの方に向けてお伝えします。
2-1. 経験者が直面するAI時代の違和感
「生産性」はAIが担えても、「信頼」は人間にしか作れない。
AIを利用できる環境では、コードを書くスピード(主にボイラープレートコード)は上がるケースが増えています。しかし、私たちが携わるプロフェッショナルの現場で求められているのは、単なる「動くコード」ではなく、「そのコードがなぜ正しいのかを、論理性を持って説明できること」です。
ここで、AIがどうしてもエンジニアになりきれない、決定的な理由に触れておきます。
それは、第5章で深掘りするように「AIは責任を取れない」という点です。 システムが停止した時、顧客に説明し、責任を持って復旧の判断を下せるのは、AIではなく「現場」を知るあなただけです。
経験豊富なエンジニアの価値が、AI時代にむしろ高騰するのはそのためです。
2-2. 「コードを書く人」から「任せられる人」へのシフト
これからの仕事は、「レンガを積むこと(コーディング作業)」から、「建物が倒れないことを保証すること(質を担保する人)」へシフトします。
AIのおかげで単純作業から解放されたあなたは、より高次元な仕事に集中できます。
- アーキテクチャの決定:複雑なトレードオフの中で最適解を選ぶ
- セキュリティとコンプライアンス:攻撃者の視点でシステムを守る
- ビジネスとの対話:技術を顧客価値に翻訳する
「誰がこのシステムの安全性に判を押すのか?」その問いへの答えは、これからもずっと「あなた」です。
2-3. あなたの「経験」は、AIには決してコピーできない資産になる
「AIがこれだけ書けるなら、自分のスキルは陳腐化するのではないか?」
安心してください。経験豊富なエンジニアの価値は、むしろ高騰しています。
コードを書くコストが下がれば下がるほど、「そのコードが正しいことを保証し、責任を取れる人」の重要性が跳ね上がるからです。
「経験」こそが、あなたの最強の武器になる
AIは知識を持っていますが、「現場の経験」を持っていません。AIは、過去のミスから得られる「同じ過ちを繰り返さない」という本物の教訓を持っていません。
あなたにある「この書き方はなんとなく嫌な予感がする」「ここは将来のボトルネックになりそうだ」という感覚は、あなたが過去に試行錯誤の中で積み上げてきた「暗黙知(言葉にできない知恵)」です。
AI時代において、あなたの「経験」こそが「武器」になるのです。
若手を導く「メンター」としての価値が高まる
これからの若手エンジニアは、アクセルの踏み方は知っていても、ブレーキの踏み方を知らないかもしれません。彼らに必要なのは、技術を教える教師ではなく、「何を信じてはいけないか」を教えるガイドです。
未来のIT業界には、コードを書ける人以上に「エンジニアを正しく導けるエンジニア」が必要なのです。
2-4. AI時代に成長できる環境とは?
ナレッジビーンズでは、あなたの「経験や判断力」を最大限に活かせる環境を用意しています。
経験者に提供できるもの:
大規模プロジェクトへの参画機会
- 金融、医療、インフラなど、「責任」が問われる重要なプロジェクト
- あなたの経験が本当に求められる、やりがいのある現場
技術研修・資格取得支援
- 最新のAI技術(RAG、LLM Ops等)を学べる社内研修
- AWS、Azure、GCPなどのクラウド資格取得を全面支援
- 技術カンファレンスへの参加費用補助
明確なキャリアパスと評価制度
- 技術を極めるスペシャリストコース
- チームを率いるマネジメントコース
- 透明性の高い評価基準で、成果がしっかり反映される
競争力のある給与体系
- 経験とスキルに見合った給与
- 年1回の昇給機会 + 業績連動賞与
- リモートワーク・フレックス制度で、ライフスタイルに合わせた働き方
「このままのキャリアでいいのか」「AI時代に、次に何を積み上げるべきか」と考えているなら、経験者の採用情報をご覧ください。
3. AIは何を変えるのか? 強みと市場へのインパクト
ここまでの説明の前提として、
多くの人が「AI」というと ChatGPTのような大規模言語モデル(LLM)だけを想像してしまいがちです。しかしAIそのものは非常に広範な技術領域を含んでおり、LLMはその一部にすぎません。
上の図は、AI とその内部構造の概念を示したものです。
この構造を押さえることで、「AIがすべての仕事を奪う」という考えがどこから来ているのか、その誤解の構造がより理解しやすくなります。
AIの限界を語る前に、まずはAIがもたらす「圧倒的なメリット」と、それによって引き起こされている「IT市場の変化」を正しく理解しておきましょう。
3-1. AI(LLM)の3つの強み
AIは「優秀なアシスタント」として、以下の分野で人間を凌駕します。
- 圧倒的な速度:人間が1時間かかる下書きやボイラープレート(定型コード)を数秒で生成します
- 広範な知識検索:ドキュメントの海から必要な構文やライブラリの使い方を即座に提示します
- 疲れ知らずの反復作業:テストデータの生成や単純な変換作業を、文句ひとつ言わずにこなし続けます
3-2.「ジェボンズのパラドックス」:効率化は「期待値」を引き上げる
AIによる効率化は仕事を減らすのではなく、より多くのことを可能にする
「AIがコードを書くから仕事が減る」というのは、経済学的な誤解です。歴史的に見ても、技術によってコストが下がると、総労働量は減るどころかむしろ増えます。これを経済学で「ジェボンズのパラドックス(リバウンド効果)」と呼びます。
ソフトウェア開発において、効率化は「暇になること」ではなく「期待値の上昇」に変換されます。
- コーディングが速くなる → より多くの機能を求められる
- 試行錯誤のコストが下がる → より多くの実験(A/Bテスト等)を行うようになる
- インフラ構築が楽になる → より多くのサービスを作るようになる
歴史的事例:クラウド・コンパイラの登場もエンジニアの仕事を減らさなかった
コンパイラの登場も、クラウドの普及も、エンジニアの仕事を減らしはしませんでした。「できること」が増えたため、システムはより複雑になり、需要は爆発したのです。
クラウドが「SRE(サイトの信頼性を守る専門チーム)」や「DevOps(開発と運用を統合する役割)」という新しい職種を生んだように、AIもまた新しいエンジニアリング領域を爆発的に生み出しています。
3-3. ジェボンズのパラドックスの具体例
「プロトタイプ」の基準が上がり、エンジニアの役割が変わった
かつては、最小限の機能を持つプロトタイプをいかに早く形にすることが重視されました。しかし、AIによる実装の高速化が当たり前となった今、エンジニアに求められる役割は、「動くものを作る」というフェーズを超えて、さらに高度な付加価値へとシフトしています。
今、そしてこれからのエンジニアが注力すべきは、次のような「一歩先の価値」を実装することです。
-
ビジネスを加速させる「高付加価値な機能」の実装
AIに定型的なコーディングを任せることで、人間は「そのサービスにしかない独自の強み」や、複雑なビジネスロジックの構築に全力を注げるようになります。 -
市場の変化を先取りする「複雑なビジネスロジックの構築」
将来的な機能追加や、外部サービスとの高度な連携をあらかじめ見越した設計を行うことで、ビジネスのチャンスを逃さない「多機能かつ柔軟なシステム」を実現します。 -
ユーザーの期待を超える「リッチな機能体験(UX)」
単なるボタンの配置ではなく、AIを用いたパーソナライズ機能や、ストレスのない高度なインタラクションなど、ユーザーが驚きと喜びを感じるレベルまで機能を研ぎ澄ませます。
以前はニッチだったものが、実現可能になった
数年前まで、多くのアイデアは「技術的には可能だが、コストや開発体制の面で現実的ではない」という理由で見送られてきました。
しかしAIの登場によって、実装・検証・改善にかかるコストが下がり、これまで一部の企業や研究領域に限られていた構想が、現実的なビジネス選択肢として成立し始めています。
AIによって生まれる新たな仕事
- RAG(検索拡張生成)システムの構築:社内データや独自知識をAIに組み込むための、データベース設計や検索アルゴリズムの実装
- AIエージェント(自律的なAI)の実装:単なるチャットではなく、自律的にツールを使いこなし、タスクを完遂する複雑なシステムのコーディング
- LLM Ops / AIエンジニアリング:生成AIの出力を監視・評価し、継続的に改善するパイプラインの構築
これらは「プロンプト入力」だけでは完結しません。Pythonによるコーディング、APIオーケストレーション、データ構造の設計といった「エンジニアリング能力」があって初めて実現できるものです。
3-4. 市場へのインパクトの具体例
「AIのせいでエンジニアの仕事が減る」は本当か? 海外市場から読み解く
海外で起きている、コンピュータサイエンスを専攻する学生の就職難や解雇のニュース。
これを「AIのせい」だけで片付けるのは正確ではありません。そこには、よりシビアな3つの経済的背景があります。
- 「育てる余裕」を奪った金利の影響
金利が上がったことで、多くの企業が「将来のために新人を育てる投資」を止めて、「今すぐ利益を出せる即戦力」だけを求めるようになりました。つまり、教育の「余力」が一時的に消滅したのが根本原因なのです。 - 「ベテラン+AI」が効率的になりすぎた
これまでは「ベテラン1人が設計し、新人が2人がかりで実装する」のが普通でした。しかし今は、「ベテラン1人がAIを使い倒して全部やる」ほうが、企業にとっては安くて速くなってしまったのです。しかし、この『ベテラン頼み』の効率化は、そのベテランが不在になった瞬間に組織が立ち行かなくなるという、危うさを秘めています。 - AIは「リストラの格好の言い訳」
経営者にとって、「お金がないからクビにします」と言うより、「AI時代に合わせた組織再編です」と言う方がイメージが良い、という側面もあります。AIは、ある意味で企業の財務的な苦境を隠す「身代わり」にされている面も否定できません。
しかし、このやり方は短期的な効率性を重視する、不確実性の高い判断だと私たちは考えています。
目先の効率を優先して次世代を育てなければ、数年後には技術と文化を継承するリーダー層が不在となってしまいます。
だからこそ、私たちは周囲のトレンドに流されることなく、あえて「人」に投資する道を選びました。私たちが掲げているのは、次の2つの約束です。
- 「未来のリーダー」を今この瞬間から育てること。
- AIという道具に振り回されず、「自律できるエンジニア」を長期視点で育てること。
「AIの進化は指数関数的。いずれ『人間の経験』すら不要になるのでは?」
確かにAIの性能は爆発的に向上しています。しかし、AIが進化すればするほど、「何が正しいかを判断し、責任を取る」という行為の希少性は、同じく指数関数的に高まっていくのです。
膨大な選択肢をAIが瞬時に生み出せる時代だからこそ、「この一手が、10年後のシステムにどう影響するか」を、自分の経験と倫理観に基づいて決断できる人間。その価値がゼロになることはありません。私たちは、AIに仕事を奪われる人ではなく、AIという巨大な力を「正しく御せる側の人」を育てたいと考えています。
4. エンジニア視点で見る、AI(LLM)の「技術的限界」:8つの構造的な弱点
AIだけでシステムが完成するわけではありません。現場レベルでは以下の致命的な弱点が存在するため、人間のエンジニアによる介入が不可欠です。
AI(LLM)が抱える「8つの構造的な弱点」
4-1. システム全体を「理解」していない
LLMは「次に来る確率が高い文字」を出しているだけで、コードの意味を理解していません。これはバグではなく構造的な限界です。
4-2.「分散システムの現実」を知らない
現実は過酷です。ネットワークは切れ、処理は遅延し、APIは落ちます。AIは「すべてが正常に動く」世界しか想定できず、リトライ処理(失敗したらもう一度試す仕組み)や冪等性(何度やっても同じ結果になる保証)が欠落したコードを平気で書きます。
4-3. アーキテクチャ設計ができない
「どこで抽象化するか」「責務をどう分けるか」。これは未来の変更予測を含む高度な判断です。AIにはそれができず、巨大なクラスや、コピペされたロジックを量産しがちです。
4-4. セキュリティ意識がない
AIは性善説で動きます。認可チェックの漏れ、入力値の過信、脆弱なライブラリの使用など、「動くけれど危険なコード」を量産します。
4-5. 運用・監視の視点がない
AIは「夜中の3時にアラートで叩き起こされる」経験がありません。そのため、ログの文脈、適切なメトリクス(測定指標)設計、障害調査のしやすさを考慮したコードは書けません。
4-6. テストが「ハッピーパス」ばかり
AIにテストを書かせると、正常系(成功パターン)ばかり書きがちです。エンジニアの価値は「どこが壊れそうか」という意地悪な視点にこそ宿ります。
4-7. コストとパフォーマンスを「体感できない」AIと、人間への影響
AIはコード生成を高速化することはできますが、実行速度やサーバー費用、運用コストといった要素を、エンジニアと同じ文脈や「感覚」で最適化することはできません。
AIはあくまで「もっともらしい出力」を行う仕組みであり、システム全体のコストやパフォーマンスに責任を持つ存在ではないからです。
そのうえで、AI活用が人間側の生産性に与える影響についても、興味深い研究データがあります。
AIを使えばコードは早く出力されますが、トータルの開発時間はむしろ19%低下しているという結果が報告されています。
METR studyによると、開発者自身は「20%速くなった」と実感している一方で、プロンプトの調整や生成待ち、既存システムとの統合にかかるオーバーヘッドが、AIによる利益を食いつぶしていることが分かっています。
実際、画面録画140時間の分析では、タイピング時間は減少したものの、生成されたコードの56%以上に修正が必要であり、その後の検証や調整といった「後片付け」に多くの時間が費やされていました。
このように、表面的なスピード向上とは裏腹に、修正・検証・調整といった見えにくい作業が増えるケースもあります。
その結果として、AIの活用が必ずしも開発者の生産性向上につながらず、開発者のコストや、チーム全体のパフォーマンスに影響が表面化することがあることを示しているといえるでしょう。
参考:Hooked on the Code: The Hidden Costs of AI’s Programming Revolution
4-8. 最大の問題:「自信満々で間違える」
AIは確率的に「もっともらしい」答えを出力するだけであり、その内容に責任を持つことはありません。ChatGPTの正解率は約65%、GitHub Copilotは46%という報告もあり、およそ半分は「間違い」が含まれている計算になります。
最大の問題は、AIが「自信満々に、もっともらしく間違える」ことです。67%のエンジニアが、AIによる執筆時間よりも、その間違いを特定し修正するデバッグに多くの時間を費やしているという逆転現象が起きています。
AIが出した不完全なパーツを、最後に「責任を持って検証・統合」し、実用レベルに引き上げるのは、人間にしかできない役割です。
5. 人間だからこそ価値のあるエンジニアの役割
AI(LLM)は驚異的な加速装置ですが、非常に「未熟な」エンジニアです。
実際に大規模システムを開発・運用する視点で、上記の弱点が具体的にどう現れるのかを見ていきましょう。
5-1. 全体像を把握する力:AIにはできない人間の視点
- 全体の地図を持っていない
AIはコードベース全体の構造を理解していません。そのため、モジュール間の約束事を無視したり、「これは絶対に変えてはいけない」というルールを壊したりします。 - 会話が長くなると忘れる
会話が長くなると、最初に決めた設計方針や特殊な条件を忘れます。結果、時間が経つほど構造が崩壊し、スパゲッティコード(絡まった糸のように複雑で読めないコード)化が進みます。 - 正しさの概念がない
AIはコードを実行して検証しません。動きそうなパターンを出力します。もっともらしく見えるコードが、本番環境でだけ起きるレアなバグを埋め込むことがあります。
5-2. 設計判断と価値判断:AIに代えられない意思決定
- 共通化の判断ができない
どこで共通化すべきかは価値判断です。AIは判断ができないため、巨大な関数(あらゆる処理を詰め込んだ関数)を作ったり、逆に不要な仕切りを作りすぎたりします。 - 将来への配慮がない
AIには半年後にこれが足かせになるという直感がありません。リファクタリング(コードの整理)の指示がない限り、負債を積み上げ続けます。 - 設計スタイルがバラバラ
あるファイルでは綺麗な設計、別のファイルではぐちゃぐちゃなスタイルといった具合に、プロジェクト内で設計思想が混在しがちです。
5-3. 複雑システムの理解と統合:人間だから可能な対応
- サービス間連携の脆弱性
非同期処理(後回しにして処理する仕組み)、イベント駆動(何かが起きたら動く仕組み)、部分的な障害……。これらが絡むとAIは弱さを露呈します。再試行の嵐を引き起こすコードや、データの不整合を招く設計を提案しがちです。 - インフラ制約の無視
CPUは無限、ネットワークは遅延ゼロであるかのようなコードを書きます。これが通信過多なサービスや遅延爆弾を発生させます。 - 環境ごとの設定不備
開発環境、ステージング環境、本番環境の違いを考慮できず、本番でだけ動かないコードを書くことがあります。
5-4. 運用と信頼性の勘所:現場で磨かれる人間の知恵
- 表面的なエラー処理
例外を握りつぶす(エラーを無視する)、文脈のないログを出すなど、とりあえず動く処理しかしないことがあります。 - 運用者への配慮がない
トレーシングID(エラーの原因を追跡するための番号)の伝播や、アラート疲れを防ぐ設計など、運用者が楽になる工夫は自然には生まれません。 - 本番の勘所がない
カスケード障害(連鎖的なダウン)のような、現場で痛い目を見た人だけが知っているリスクを想像できません。
5-5. セキュリティとプライバシーへの洞察:AIにない倫理と判断
- 攻撃者の視点がない
AIは攻撃者の視点を持ちません。権限チェック漏れや、入力値の過信など、脆弱性を放置しがちです。 - 古いライブラリを提案する
古いライブラリや、脆弱性のある依存関係を提案することがあります。 - 秘密情報の管理が甘い
コード内にAPIキーやパスワードを直接書いたり、ログに出力したりする危険な実装を平気で提案します。
5-6. テストと検証の深い理解:AIでは届かない洞察力
- 意味のないテスト
実装をなぞるだけのテストや、モック(偽物のデータ)だらけで何も検証していないテストを好みます。 - フィードバックがない
テストが失敗しても、AIはそれを痛いと感じません。パフォーマンス劣化や動作の変化に気づくのは人間です。
5-7. チーム開発と協調性:人間にしかできないコミュニケーション
- チーム作業への配慮がない
未来の読み手(他のエンジニア)のためにコードを書く、という配慮がありません。チームのコーディング規約や、コードの所有権を無視しがちです。 - 責任感なき自信
最も危険な点です。間違っていても自信満々に断言します。人間のように躊躇したり、自信がないので確認してくださいとは言いません。
5-8. よくある疑問への回答
Q1:「でも、AIエージェントが勝手にバグを直してくれるのでは?」
A:いいえ。むしろ「暴走」を止めるために、より高度な人間の監視が必要になります。 「AIが自分でバグを直す」というデモは魅力的ですが、実際のシステムで無人稼働させるには、まだ致命的な欠陥があります。
- 「対症療法」でコードを腐らせる
AIは「エラーログを消すこと」をゴールにしがちです。例えば、データが取得できないエラーに対し、「原因を解決せず、とりあえず [ null ] チェックを入れてエラーを握りつぶす」修正を行うことがあります。結果、「エラーは出ないが、データも保存されていない」という、より深刻なサイレント障害(静かに壊れている状態)を生み出します。 - 無限ループとコスト爆発
AIが修正に失敗し、また別のエラーを出し、それを直そうとして……という「修正の無限ループ」に入ることがあります。これに気づけるのは人間だけです。
Q2:「いずれ『人間の経験』すら不要になるレベルに達するのでは?」
A. 「能力」は人間を超えるかもしれませんが、「責任」は人間にしか取れません。 確かに、将来的にAIのコーディング能力が、あらゆる面で人間を凌駕する日が来るかもしれません。しかし、それでも人間が不要にならない理由が2つあります。
- 責任は自動化できない
自動運転技術がどれだけ進化しても、飛行機にはパイロットが乗り続けています。なぜでしょうか? それは、「万が一の時に、誰が最終決断を下し、誰が責任を取るか」という社会的な合意が必要だからです。「私の責任で、このシステムを世に出す」と腹を括れるのは、人間だけです。 - エンジニアリングとは「人間の課題」を解決すること
ソフトウェアは、非合理的で感情的な「人間社会」の中で使われます。「技術的には正しいが、ユーザーの感情を逆なでする仕様」や「効率的だが、法的にグレーな処理」を回避するには、計算能力ではなく「人間的な倫理観と文脈理解」が必要です。
5-9. 結論:AIの技術的限界から、人間のエンジニアの仕事は消えない
AIは「優秀なペアプログラマー」や「ボイラープレート生成器」としては最強ですが、「アーキテクト(設計者)」や「信頼性エンジニア」にはなり得ません。
正しく使えば生産性は5〜10倍になりますが、不用意に使えば地雷原を作ることになります。だからこそ、それを見極める「あなた」が必要なのです。
面倒な実装は彼らに任せ、あなたは最後の一線を守り、品質を保証し、チームを導いてください。
コードの生産はAIが助けてくれます。しかし、「信頼」を作れるのは人間だけです。
その「信頼」を積み重ねてきたあなたのキャリアは、これからの時代、より一層輝くことになります。胸を張って、その経験を現場で発揮し続けてください。
6. 将来性の高いAI・ITスキルを身につけるなら
6-1. なぜ環境選びがすべてを左右するのか
ナレッジビーンズ株式会社では、将来性のあるITの専門知識を実践的に学べる環境があります。AIが発展してもなくならない仕事に就きたいと考えている方におすすめです。
初心者からでもAIやITをしっかり学んで、プロフェッショナルになれるよう、充実したカリキュラムとサポート体制を用意しています。ITスキルの習得やAIシステムについての知識だけでなく、AIにはできない「責任を持つこと」「判断すること」の本質を学べます。
6-2. ナレッジビーンズ株式会社という選択
【未経験者】でも安心の理由
- 実践的なカリキュラムと充実したサポート体制
- 初心者から段階的に学べる研修プログラム
- メンター制度で先輩エンジニアが1対1でサポート
- AIの開発・活用技術を基礎から習得
- 風通しの良い社風で、チームで協力しながら成長できる
- 明確なキャリアパスで将来が見える
【経験者】のキャリアアップを支える理由
- 規模プロジェクトへの参画機会(金融、医療、インフラなど)
- 最新技術を学べる技術研修制度(RAG、LLM Ops、クラウド技術等)
- 明確なキャリアパスと評価制度
- 競争力のある給与体系
- AWS、Azure、GCPなどのクラウド資格取得を全面支援
- 技術カンファレンスへの参加費用補助
- リモートワーク・フレックス制度で柔軟な働き方
7. ナレッジビーンズ株式会社:採用までのステップ
ここまで読んで、「エンジニアに興味はあるけど、まだ自分に向いているか分からない」と感じた方もいるかもしれません。
そんな方は、「どんな人がエンジニアに向いているのか」、「どんな種類のエンジニアがいるのか」を整理したこちらの記事も参考にしてください。
7-1. 未経験者向け:採用までのステップ
ステップ1:カジュアル面談
- 今の学習状況や不安なことを相談
- 会社の雰囲気や働き方を知る
- 先輩エンジニアの活躍事例を聞く
ステップ2:研修プログラムの説明
- 充実した研修内容
- メンター制度で先輩がサポート
- 実際のプロジェクトで学べる環境
ステップ3:選考・内定
- 完璧なスキルは不要
- 学習意欲と人柄を重視
- 入社後のキャリアパスを一緒に設計
7-2. 経験者向け:採用までのステップ
ステップ1:ポートフォリオ共有
- 実績を共有
- 今のスキルと目指す方向性を相談
ステップ2:技術面談
- 得意な技術領域を深掘り
- 大規模プロジェクトへの関わり方を提案
- 給与・待遇について具体的に相談
ステップ3:プロジェクト配属
- あなたのスキルを活かせる最適なプロジェクトへ
- 技術研修や資格取得支援も充実
- 明確なキャリアアップの道筋
まとめ:仕事は「なくなる」のではなく、「進化」していく
エンジニアという職を選ぶことで、「AI時代にもなくならない自分」をつくる
AI時代において、仕事は「なくなる」のではなく「進化」します。
定型作業はAIに任せ、人間はより創造的で価値の高い仕事にシフトしていく。それがこれからの働き方です。
エンジニアは、AI時代において最も将来性のある職種です。
理由は明確です。
- AIを作る側、活かす側に立てる
- 常に新しい技術を学び続けられる
- 2030年には約79万人の人材不足で需要が高い
- 給与水準も高く、キャリアアップしやすい
- AIが立ち入れない「責任」の領域を担える
そして、エンジニアになるのに「遅すぎる」ということはありません。
今行動すれば、10年後の自分を守れる
重要なのは「好奇心」と「成長志向」。この2つがあれば、誰でもAI時代を生き抜いていけます。
大切なのは、今、この瞬間に一歩を踏み出すことです。
不安を抱えたまま立ち止まるのではなく、小さな行動を積み重ねていきましょう。
今の不安を学びに変える第一歩を、ここから踏み出しましょう。
ナレッジビーンズ株式会社では、あなたのキャリアを全力でサポートします。
まずはカジュアル面談で、あなたの可能性を一緒に探してみませんか?
キャリア相談は無料です。ぜひお気軽にお問い合わせください。
あなたの未来は、今日の小さな決断から始まります。
【参考情報】
- 野村総合研究所×オックスフォード大学「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2030年に約79万人のIT人材不足)